■地域文化・嗜好品文化研究

 世界各地には紅茶、コーヒー、マテ茶、たばこ、シーシャ、チャットなど様々な嗜好品があり、それぞれの地域で人々の日常生活になくてはならないものとなっています。
 その嗜好品ももともとその地域になかったものが、交易などを通じて伝播し、伝播先の土地の習慣や文化と融合し、時間とともに現地化され、現在見ることのできる空間的な広がりをもった、独自ともいわれる習慣や文化となってきました。
そんな嗜好品について、いままで研究してきたものをこちらでは公開していきます。
過去発表したものを順次サイトに載せている感じですので、まだリンクが貼られていないものは更新作業が終わるまでしばらくお待ちください。

※サイト内の記事の著作権はチャイ専門店 茶窓 木下純平に帰属します。


喫茶文化研究

1.『喫茶の伝播と変遷:アナトリア・バルカン地域を事例として』(2009:論文)
     A Comparative Study of Tea and Coffee Cultures: Anatolia and the Balkans as Examples

目次

序章
第一章:検証対象
 1.喫茶の「構造」
 2.飲料の限定
 3.スタイルの限定 -物質文化、いれ方、飲み方-
 4.伝播・変遷要因
 5.地域と時代の限定
第二章:喫茶の現状把握
 1.喫茶の多様化
  (1)飲料の種類
  (2)物質文化
  (3)いれ方・飲み方
 2.国別喫茶事情
第三章:原産地周辺と伝播概略
 1.原産地と周辺地域への浸透
  (1)茶の原産地周辺域への浸透
  (2)コーヒーの原産地周辺域への浸透
 2.世界的飲料となった時代背景
 3.茶とコーヒーの伝播経路
第四章:浸透、定着要因と文化、社会への影響
 1.生理的要因
 2.宗教的要因
  (1)公認、推奨、否認 -イスラーム圏の事例-
  (2)公認、推奨、否認 -キリスト教圏の事例-
  (3)禁忌 -ヒンドゥ教と喫茶の道具の関連について-
 3.社会的要因
  (1)社会インフラとして
  (2)社会構造の変化
  (3)アルコール飲料との競合
  (4)社会不安の影響 -17~18世紀のヨーロッパにおける寒冷化との関連-
 4.政治、経済的要因
  (1)ステイタス・シンボル、ジェンダーとの関連
  (2)宣伝・広告 -薬効としての意味付けと需要の喚起-
  (3)利潤の源泉 ―国家政策として―
  (4)コーヒーと国家、戦争との関連
  (5)植民地支配の喫茶への影響
  (6)工業・技術との関連 ―ミルクティーと器について―
 5.文化、社会への影響
  (1)生活への影響
  (2)権力の応答 ―禁令、反対運動の視点から―
第五章:喫茶の類縁性と多様性 ―アナトリア・バルカン地域の事例―
 1.オスマン帝国下の喫茶の浸透、定着の概略
  (1)エジプトの征服と、紅海への進出(15~16世紀)
  (2)イスタンブルにおける喫茶の定着とバルカンへの浸透(16~17世紀)
  (3)イスタンブルにおけるコーヒーハウスとイェニチェリ(18~19世紀)
 2.喫茶の多様化
  (1)アナトリアとバルカン地域における喫茶飲料の違い
  (2)トルコにおける喫茶飲料の現状と変遷
  (3)トルコ共和国におけるチャイ
  (4)喫茶飲料の固定化要因の事例 ―ギリシアのナショナリズムとコーヒー―
第六章:まとめ ―喫茶からの視座―
 ・喫茶の伝播と変遷 ―類縁性と多様性の形成―
 ・喫茶の視座から捉える習慣、文化、伝統
 ・喫茶の視座からの広がり
 ・おわりに
参考資料・参考文献


2.『喫茶の伝播と変遷 ―イスタンブルを事例として―』(2010:学会報告の概要)

   外部リンク:立教大学学術リポジトリ『史苑 71-2』(2010)のP5~P.14に掲載。


3.『喫茶文化の記号学的解釈とその風土性:「文明と調和」に向けて』(2013年10月:学会発表)


4.『喫茶文化の風土学的考察』(2013年11月:研究会報告)


5.『喫茶文化の風土学的考察:その可能性と展望』(2014年3月:『環境社会研究02』寄稿)

   外部リンク:実践女子大学『環境社会研究02』(2013)のP70~P.79に掲載。

地域文化研究

1.『キューバ共和国がつくる二つの世界 -旅行者からの視座』(2012:報告資料)


2.『静かに激動するミャンマー(ビルマ)の今』(2012:研究会発表)


3.『ビルマの現状と人々の信仰』(2012:研究会発表)


4.『対馬における生業の複合化と沖合漁業の専従化』(2011:研究報告)

目次

1.はじめに
2.対馬外観
3.集落における複合的生業
4.集落における漁業専従者
5.対馬の食文化
6.おわりに
・参考文献